今月は日本楽譜出版社から3冊の新刊です。

日本楽譜出版社 ロッシーニ 歌劇「泥棒かささぎ」序曲


Rossini: Overtures
(ヨーロッパ室内管弦楽団 & クラウディオ・アバド)

「セビリアの理髪師」、「ウィリアムテル」序曲などで知られるロッシーニの楽曲で、歌劇(オペラ)「泥棒かささぎ」の一番初めに演奏される序曲です。
これから始まる物語への期待を持たせつつ、明快な雰囲気が特徴的です。中でも楽曲全体にわたって演奏されるスネアドラム(小太鼓)の音が印象に残ります。譜面には明確に指示されないことも多いのですが、一般的にはスネアドラムを2台用いて、2人の奏者で演奏される特徴的な楽曲です。

日本楽譜出版社 レオンカヴァッロ 歌劇「道化師」間奏曲

あまり聞きなれない方も多いのではないでしょうか、ルッジェーロ・レオンカヴァッロ 作曲の歌劇「道化師」の間奏曲です。「道化師」は2幕からなるオペラで、この間奏曲は1幕と2幕の間に演奏されます。
このオペラ自体は、とある芝居一座の物語で、おどけた演技の道化師の裏側の悲しみや喜び、怒りなどの感情や人間関係を見ることができる作品です。
間奏曲からは美しさと悲しさ、緊張感を感じることができます。

日本楽譜出版社 「海」管弦楽のための3つの交響的素描

第1曲 海の夜明けから真昼まで (de L’aube À Midi Sur la Mer)

第2曲 海の戯れ (Jeux de Vagues)

第3曲 風と海との対話 (Dialogue Du Vent Et de la Mer)

Debussy: Orchestral Works I
(ジャン・マルティノン & フランス国立放送管弦楽団)

ドビュッシーの名曲、「海」です。3曲からなる作品で、時には軽やかな、時には重々しい海の姿を表しています。
初版の表紙には葛飾北斎の浮世絵『冨嶽三十六景』「神奈川沖浪裏」が用いられたことでも有名です。荒々しさと勢いを持つ北斎の浮世絵に、何か通じるものがあったのかもしれません。
まるで絵画のように、楽器を自在に操って繰り広げられるドビュッシーの「海」です。

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